下
「さ、てと……こりゃ想像以上の規模だな……」辿り着いた先で、日向は腕を組んで考える。複雑に展開された魔術陣が部屋を埋め尽くしている。どうやら部屋ひとつを魔術炉に変えてしまったらしい。中央には核となる遺物が設置されている。あれがなんなのか、確…
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上
「なんでそうなるんだよ」思わず文句が口を突いて出る。さして珍しくもない口応えに、電話の相手は苦笑した。『ごめんごめん。でもこういう急用に対応してくれるのって、霜助しかいないからさ』さらりと吐かれた甘い毒に、青年は足を緩める。そう、こいつはこ…
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